病気がすべて治る「気」の医学 (講談社+α文庫)青島 大明

病気がすべて治る「気」の医学 (講談社+α文庫)

気功の実効を著者自らの治療例で証明する本。本書の本筋ではないが、気の実在について考えさせられた。謎も多いが、実効から始まる議論は強力だ。

病気がすべて治る「気」の医学 (講談社+α文庫)青島 大明

著者によれば、気は「良い気」「悪い気」として存在する。気は治療の場面のみならず生活空間にも存在し、「良い気」をとりこむ生活を送ると健康でいられるとする。実践者として実績を持つものの言葉だけに、「気など妄想」と一蹴する気にはなれない。

人物 指 手 手元 手のひら 広げる パー 10本 10番 ストップ 拒否 拒絶 否定 掴む 触る 触れる 差し出す 差し伸べる 操作 ハンドパワー 気功 解説 説得 力説 プレゼンテーション 両手 身振り 手振り ジェスチャー 背広 ジャケット 教師 先生 講師 白背景 背景無地 スタジオ撮影

だが理解不可能な点も多い。「良い気」「悪い気」が仮に実在するとして、それが健康面に影響を及ぼすという考えは無理がないように思う。

だが「悪い気」が事故などの「悪い事実」を引き起こすとする考えは、気の実在を承認した上でも理解できない。気は「情報」であり、電話でも治療できるとも著者はいい、実際にそうしているという。この場合も、たとえ実効があっても、「気=情報」という等号の意味は、常人には理解不能である。

言語化困難なのかもしれないが、ここで丁寧な解説を怠れば「気」は異端視され続けるであろう(1) 「秘伝」として、実践者希少のほうが儲かるから、故意に曖昧にしているのだろうか。

奇妙な側面はさらに検討を要するにせよ、「気の実効」から出発する議論は、やはり強力であり、これを頭から無視するのは科学の怠慢であろう。偏見と戦いながら気の研究を続ける人たちにはエールを送りたい。


脚注

脚注
1 「秘伝」として、実践者希少のほうが儲かるから、故意に曖昧にしているのだろうか。