ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書) 門倉 貴史

ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)

企業が経費削減のため正社員を減らす結果として、非正社員(バイト、派遣など)が増え続けているが、彼らはたとえ正社員並の働きをしていても、時間給で、ボーナスも保険もなく、きわめて不安定でぎりぎりの生活を強いられる。

いくら働いても特別なスキルでもなければ、一度そうした地点=ワーキングプアに至ったら、そこから這い上がるのは容易ではない。このことを、現在の少子高齢化の進行や経済状況などと絡めて、わかりやすく説得的に書いている。

ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書) 門倉 貴史

著者の定義でいうワーキングプアの人々との10件に及ぶインタビューも迫力がある。

「会社勤めは嫌なことも多いが、安定した収入や社会保障があるのはありがたいことだ」と、本書読後に改めて思う人も多いだろう。