あるテーマについて何も知らないところから3時間ネットなどで調べて、そのテーマについての概観を得る方法が書かれている。著者自身の実際の作業例もあり参考になることも思い。
P.69にはこんな方法が書かれている。
情報ソースを、信頼性と濃度により、新聞・Webサイト・ブログ・2chなど、段階的に区分する。
まず新聞などの信頼性の高いものを追い、テーマの概観を得る。
その概観から当該テーマについてのポイントを見抜き、テーマについての「濃い目」のソースを調べていく。
この方法は、ものごとを調査するときに行き当たりばったりになるのを防いでくれそうだ。
ただ、概観からポイントをうまく把捉できるかどうかは、各種の問題や事物に対してうまく対応できるだけの認識の枠組みがその人に備わっているかどうかによる場合も多いだろう。
著者はさも誰でもポイントをうまくつかめるかのように書くが、著者自身が本書の中で「3時間で」鮮やかにやってのけているようには、万人が一朝一夕にできる芸当ではあるまい。こうしたスキームないし洞察力は本書以外のところで日ごろの研鑽から積み上げて作り上げる部分であろう。